垣花樋川(かきのはなひーじゃー)は、沖縄本島南部の玉城村にある湧き水。樋川とは水場のこと。日本名水百選の最南端の湧水。ガジュマルの巨木が枝を張り出す丘陵斜面の下にある。
右側から出る水を男(いきが)川、左側から出る水を女(いなぐ)川という。その下流の浅い水たまりが、馬浴(うまあみしー)川で、ここで馬に水を飲ませたり、馬の体を洗ったりしていた。樋川から流れた水は下の田を潤し、かつては稲作が盛んであった。
樋川から垣花の集落へは傾斜のある石畳道があり、かつては村の人々がこの川で水浴びをし、洗濯や野菜洗いをし、水を汲んでこの坂道を行き来した。石畳の途中には女達が一息入れた中休み(なかゆくい)石、上ユクイ石が残っている。近くには別の湧き水・仲村渠樋川(なかんだかりひーじゃー)もある。
垣花樋川は、癒しのパワースポットとして知られています。また、強力なパワースポットで有名な久高島が望めることもパワースポットになった理由の一つとされています。
女の川(イナグンカー)
イキガンカーの上流、左手側にはイナグンカー(女の川)と呼ばれる女性が利用していたスポットがあります。こちらもイキガンカーと同じく透明度の高い水が湧き出ていますが、かつて女性用のスペースだったためか、下流からは見えないように位置が工夫されていました。
男の川(イキガンカー)
中段にある「イキガンカー(男の川)」と呼ばれるこの場所は、かつて男性が利用した場所で、現在も勢いよく清水が流れ落ちています。
拝所
「イキガンカー(男川)」の奥にある小さな拝所。この地が神聖な祈りの場所なのだと窺い知ることができます。そもそもこの垣花樋川がある南城市周辺は、琉球王朝時代にゆかりの深いとてもスピリチュアルな場所。垣花樋川から見える久高島は、琉球を造った神様アマミキヨが最初に降り立った場所と伝えられる神の島であると考えられており、パワースポットと知られるようになりました。
馬浴用(ンマミシガー)
垣花樋川の下流側には、浅い小規模な泉ができています。こちらはかつては馬に水を飲ませたり、水浴びをさせるために利用されていたスポットで、イキガンカーとイナグンカーが流れ込んできています。下流全体は、地元ではシチャンカー(下の川)と呼ばれています。
Info
参考URL | 全国名水百選に選ばれた垣花樋川 – 沖縄観光チャンネル |
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アクセス | 那覇空港からモノレールで15分(旭橋駅下車 那覇バスターミナルへ(徒歩5分)) 那覇バスターミナルからバスで50分(沖縄バス 39番 百名線 バス停垣花下車) バス停垣花から徒歩で5分 那覇空港から車で60分(那覇空港自動車道南風原南ICから国道507号・331号線を南城市方面へ) |
住所 | 〒901-0601 沖縄県南城市玉城垣花182 |
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近辺のパワースポット
強力なパワースポット 久高島
久高島(くだかじま)は、沖縄本島知念岬の東海上5.3kmに浮かぶ、周囲7.8kmの細長い小島。子宝にご利益があるとされています。
北東から南西方向にかけて細長く、最高地点でも17mと平坦な島である。土質は島尻マージと呼ばれる赤土で保水力には乏しい。河沼はなく水源は雨水と湧き水を貯める井泉(カー)に依存している。海岸沿いには珊瑚礁で出来た礁湖(イノー)が広がっている。
琉球王国時代には国王が聞得大君を伴って島に渡り礼拝を行っていたが、後に斎場御嶽から久高島を遙拝する形に変わり、1673年(延宝元年)からは、国王代理の役人が遙拝を務めるようになった。
沖縄の祖神、アマミキヨが降り立ったのが、久高島のカベール岬とされている。カベール岬には「生まれ変わりの岩」があり、この岩の窪みに入って出ることで生まれ変わりの儀式ができるという。